民法(債権法)の改正について
平成26年7月8日に民法(債権法)の改正案の原案が明らかになりました。
日常生活に関わりが大きい主な改正点は次のような点になります。
①法定利率の見直し
②約款の名文化
③連帯保証人制度の見直し
まず①についてですが、法定利率とは利息が発生する取引について、当事者間で特に利率を定めていない場合に適用される利率です。
現在民法では法定利率は5%と定められていますが、以前からこの低金利の時代に年5%の利率は高すぎると言われることが、度々ありました。
そのため、この度の改正では、法定利率の引き下げと、3年ごとに法定利率を見直す変動制の採用が予定されています。
次に②についてですが、企業が不特定多数の個人と契約する場合等に、独自に約款を用意している場合があります。
この約款については、現在の民法には規定がないため、企業が契約者にとって不合理な約款を定めている場合等に、その効力について争われることがありました。
そのため、約款についての基本的な考え方が民法の中に規定されることが予定されています。
最後に③については、安易に連帯保証人となることにより、生活が破たんしてしまう事態が多く生じていたことを踏まえ、連帯保証人になる要件を厳しくすることが予定されています。
この度の改正は約120年ぶりの抜本改正であり、その他にも様々な部分の改正が予定されています。
なお、この改正案は2015年の通常国会に提出される予定です。
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