所有者不明の土地が増加
本日の新聞に所有者が不明の土地が増加しているとの記事が載っていました。
しかも1面です。
これは、地方において顕著なようです。
地方では都市部への人口流出が起こっており、土地の所有者の相続人世代が都市部に生活の拠点を移してしまい、土地の所有者に相続が開始した際に、名義の変更が行われないことが主な原因となっています。
都市部に住んでいる相続人にとっては地方の土地を管理することは難しく、また土地に資産価値がないことも多いことから、名義変更の際の費用をかけてまで、名義変更をしないのでしょう。
これによって何が問題になるかと言うと、公共工事等を行うにつき所有者が特定できないため、その許可を得ることができず、工事が進まないという現象が起こります。
例えば、今にも崩れそうになっている山林の復旧工事をしなければ、近隣の住民に被害が生じるような事態になるが、その山林の所有者が不明で工事の許可が得られないといったことも予想されます。
これは近隣住民の生活に関わる話なのでたしかに問題です。
新聞の1面に載ることもうなずけますね。
たしかに資産価値のない土地に費用をかけてまで名義変更をしたくない気持ちは非常によくわかります。
しかし、私も不動産の名義変更の手続きを扱う専門家として、名義変更をしないことによりこのような危険が生じる可能性があることも伝えていかなければならないと思いました。
お読みいただきありがとうございました。