葛飾区、江戸川区の相続・遺言・成年後見なら新小岩の古川司法書士事務所

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成年後見と特別障害者控除

所得税法上、「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者」は「特別障害者」とされ、居住者又は控除対象配偶者若しくは扶養親族が特別障害者である場合には、税金の計算の基準となる所得金額から40万円を控除することが認められています。

これを特別障害者控除と言います。

一方、民法では「精神上の障害により事理を弁識する能力を欠く常況にある者については、家庭裁判所は、本人、配偶者、四親等内の親族、未成年後見人、未成年後見監督人、保佐人、保佐監督人、補助人、補助監督人又は検察官の請求により、後見開始の審判をすることができる。 」と規定しており、所得税法上の「特別障害者」の要件と、民法上の「成年被後見人」の要件では同一の文言を用いている。

ここで、後見開始の審判がなされ、成年被後見人となった方は「特別障害者控除」の適用が受けれるのかどうかが気になるところですが、私が福祉事務所や税務署に確認したところによると適用を受けることができました。

また、東京ではないですが、名古屋の国税局ではこの点つき、適用が受けれる旨の回答がなされているようです。
http://www.nta.go.jp/nagoya/shiraberu/bunshokaito/shotoku/120831/01.htm

後見開始の申し立てがされ、被後見人になられる方の収入は年金収入のみの場合が多いので、所得税・住民税が課税されていないことが多いですが、受け取っている年金額が多い場合には、税金が徴収されている場合もあります。

所得税・住民税が課税されている場合には「特別障害者控除」の適用のため、税務署に確定申告するといいでしょう。

私が後見人をさせていただいている方で、所得税・住民税が課税されている方については「特別障害者控除」の制度を必ず利用するようにしています。

これも、被後見人の方の財産を守る後見人の使命だと考えています。

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