生前整理はしておいたほうがいい! 生前整理のポイント
生きているうちに身の回りの整理をおこなう生前整理。
自分の死後、遺された家族の負担を小さくしてあげるためにも、できるだけ元気なうちに生前整理はしておいてあげたほうがいいでしょう。
ここでは、生前整理の概要と、生前整理をしたほうがいい理由、そして生前整理をする際のポイントについてご紹介します。
生前整理とは
生前整理とは、名前のとおり「生きているうちに身の回りの物や財産の整理をおこなう」ことです。
老前整理とも呼ばれており、自分の死後、遺品整理をおこなう方に迷惑をかけないため、また相続トラブルなどを避けるためにおこなうものです。
生前に所有物を整理、または処分しておけばご自身の心残りをなくすことができますし、家族にも余裕ができるのでメリットが多いものであると言えるでしょう。
生前整理はなぜ必要なのか
元気なうちの生前整理がどうして必要なのか、例を紹介しながらご説明します。
●遺族が遺品整理に苦労しなくて済む
遺族の遺品整理の負担を軽減するというのが、生前整理をしておいたほうがいい代表的な理由になるでしょう。
また高齢者の一人暮らしであれば、急に亡くなってしまった場合など、遺品整理をしてくれる方が「何が必要で何が不要か」など判断しやすくなります。
●老後は体力がなくなる
今は体力もあり、自分の死についてそれほど意識していないのであっても、年齢と共に体は衰えていくものです。
身の回りの整理をするというのは体力がいるもので、老後慌てて整理しようとすると体に負担がかかりケガをする危険もありますし、判断能力も低下していて、しっかり整理することが難しくなることもあるでしょう。
遺品整理は体力や判断能力がしっかりしているうちにやっておいたほうがいいのです。
●入院するとどこに何があるかわからなくなる
老後に入院してしまう可能性があります。そうなると自宅のどこに何があるかなどがわからない上に、場合によっては自宅に帰ることもほとんどできなくなるかもしれません。
必要なものを家族に持ってきてもらう際にも、家族がものを探すのに苦労しますし、元気なうちに身の回りの整理はしておいたほうがいいのです。
生前整理のポイント
生前整理を進めるうえでのポイントをご紹介しましょう。
●財産目録を作る
財産の整理をする際は、内容を把握するためにも目録を作るようにしましょう。
不動産や現金はもちろん、預貯金、有価証券、生命保険証書などもしっかりまとめて明記しておけば、遺された家族も困りません。
●不要なものは処分する
「使えるもの」、「使えないもの」ではなく、「使うもの」、「使わないもの」という基準で整理・処分するようにしてください。
使えるけど使わないのであれば、思い切って処分するのも肝心です。
ものが少ないほうが遺産相続もよりやりやすくなります。
ほかにも「残したいもの」「残さなくてもいいもの」などの基準を設けるのもいいでしょう。
●自分のペースでおこない無理をしない
生前整理は短時間で終わるものではありません。それなりの時間がかかるということを念頭に置き、慌てず焦らず、着実に片づけていきましょう。
慌てると正しい判断で整理することができなくなります。
自分の死後のためにおこなう生前整理はどうしたって自分の死を意識してしまうので、人によっては気分が落ち込むもあるかもしれません。
しかし生前整理は必要なことです。それまで生きた自分の人生を讃えるような気持ちで、前向きにおこなうようにしてください。